ぶどう色1号を開発する

1959年というと、ぶどう色2号への移行が実施された年ですね。(7月1日)
しかし、7月1日から在来車両の色が一斉に変わるはずもなく、実際には1年くらいたってからようやく、「最近の客車、色薄くねえ?」てな感じだったのでしょう。

しかしながらafoなワタシは、変なところをデジタルに考えてしまって、これまで全車両をぶど2で塗りたくってきました。当然、その言い訳としては、「ぶど2の方が好きだから〜」で押し通してきたのですが、この前のKATOの茶つばめの発色が余りにも良過ぎました。特にスロ60なんか、前回品より「数万倍」良くなって帰ってきましたね。

で、ここで一念発起。

「KATOの茶、出したろやんけ!!」


ここで過去の反省をしておきます。
だいたい素人の調色なんて、ちょういい加減なもので、配合比のデータなんてぜったいに取ってませんから、「あ〜、あの時の色、良かったのになあ」の繰り返しの結果、保有車両はまさに千差万別。当然その言い訳として、「このバラバラ感が客車なんだよね〜」

だから、データを取ればいいのだ。

次に、素人は早く完成を急ぐから、塗装をする段階ごろには各作業が相当手抜きになってきている。その最たるものが「塗料の攪拌不足」であります。

だから、塗料は良く混ぜればいいのだ。

という訳で、もう一回道具の揃え直しから。で、

手前から、Mr.ホビーのハンドルーター攪拌棒(めんどくさがりには大いに価値アリ)、だめ押しの、タミヤの攪拌棒と反対側についている計量スプーン(ティッシュでさっとひと拭き、洗浄要らずのスグレモノ)、「新品」の塗料(GM2番とGM10番)、パレット(塗料が乾くとペリッって剥がれる、これまたスグレモノ)、超徳用シンナー(これまでの徳用品の2.5倍入って、値段はたったの3割増し)

データを取る方法としては、攪拌棒のスプーン10杯分の「GM2」に対して、「GM10」を1杯ずつ増やした調合色を3種類作り、

目指すターゲット色は、もちろん、こいつ。

まず、GMカラーを徹底的に攪拌します。ビンを底から眺めて、黄色や白っぽい沈殿物が全くなくなるまでしつこく攪拌します。これまでこの作業を手でやってましたから、途中でやになって適当に済ませていましたが、こいつならへいちゃらですねw
ついでに黒の方も。黒は黒ですから、まあ攪拌の必要もないとは思うのですが、楽ちんついでにグルグルグル。

次に、攪拌したてのGM2(ぶど2)を、攪拌棒の反対部分のスプーンですくい、パレットに10杯分入れます。1杯ごとの量を安定させるため、スプーンの首までだけ塗料に浸けて、最初のしずく1滴分だけをパレットに入れてゆきます。計量スポイトも試しましたが、スポイト内の残量がどうも安定しなくて、結局この方法でやりました。(もっと正確に計る方法教えてください!)

次に、同じく攪拌したてのGM10(黒)を上記と同じ方法で、いきなり3杯入れてみました。(めんどくさがり屋ですから、即計画変更してますw)

そこへ、シンナーを塗料全量の約5倍分入れます。エアブラシ用では、「恐ろしく薄く希釈する」必要があります。ほとんど「筆の洗い液」かと思うくらい希釈します。これを筆で塗ったら恐らく、なんにも色が付かないでしょう。

これをまたしつこく攪拌して、エアブラシのカップに入れます。使用しているカップは、市販品で最小サイズのものですが、これでだいたいカップの70%くらいの量になり、Nゲージ車両だと、2〜3両くらいは楽勝です。

で、5〜6回の重ね塗りをした結果が、これです↓

蛍光灯下での肉眼確認では、実はこれほどの色の差は出ませんでした。フラッシュ撮影してやると、色の違いが如実に出ます。

で、次に、GM10(黒)を2杯に減らし(GM2は10杯です)、同様に塗装した結果が、これです↓

肉眼では、「完璧」と思えたのですが、フラッシュ撮影の結果では、上記の結果と余り変りなく、KATOぶど1との差が歴然です、つか、根本的に色の種類が違うのではないか?と思いました。

そこで、こんな比較テストをしてみました。下の写真は、上から、①GMぶど2を10杯、GM10黒を2杯、②KATOぶど1、③KATOぶど2、④GMぶど2のみ


う〜ん、参った!

結論として、「KATOの市販品は、ぶど1であれぶど2であれ、赤が強く入っている」

GMはぶど2しか市販していませんが、いくら黒を混ぜていっても決してKATO色にはなってくれないのです。

さて、次の手はどうしよう・・・


「よ〜し、しゃあない。モリタのぶど1、買ってくるか」(開発の方はどうなっとるんじゃ?)