ジオラマ京都ジャパン 続き

昨日、オープン初日に行った「ジオラマ京都ジャパン」ですが、その後の飲み会で沈没してしまったためw、続きはこちらに書いてみますw

特に力を入れられたストラクチャー類は、こんな感じ・・・





清水寺や東寺と思われる神社仏閣の類は、本職の大工の方による力作とのことで、「さんけい」さんはだしの出来栄え。






こういった部分部分のギミックも随所に見られて面白い。投入した人物フィギュアの総数はなんと、2万体を超えるとのこと! (昭和のレイアウトに平成の総裁?)


が、


日本最大を豪語し、事前の大袈裟なプレス発表までされて、運転料込みとは言え大枚1500円を支払った手前、例によってここからは少しコキ下ろさせて頂きますw

まず、ココが何と言っても最後まで解せなかった部分ですが、ジオラマのテーマとして掲げられている「昭和40〜50年代の京都を再現」とのことですが、ここまではっきりした時代、場所設定をしておきながら、その当時の「国鉄京都駅」の再現は皆無、と言っても差し支えない状態。ワタシの愛する「三代目京都駅本屋」もどこにも見当たりませんし(爆

もちろん、オープンに間に合わせるための突貫工事で、多く残る未完成部分には目をつぶったとしても、ジオラマ(レイアウトと言って欲しいのですが)全体から発信される、「ほとばしるようなこだわりの情熱」が「全く」感じられないのです。

規模、様々な仕掛け(ギミック)、精巧な神社仏閣の再現、等は確かに素晴らしいのですが、ここが別に京都以外の都市であっても、時代が平成23年であっても逆にぜんぜん不思議でもなんでもない。

つまり、

「昭和40〜50年代の京都の都市交通の姿や、人々の暮らしはこうであった!」というものが何も見えてこないのです。



次に、いち鉄道模型ファンの立場から見た場合、これは巨大な「貸しレイアウト」以外の何ものでもない、ということ。

8列車が同時運転可能とはいうものの、おんな子供(あ、これ、差別用語かも・・)を含む一般の観客に有料運転をさせなければならない手前、当然のことながら、自由なポイント操作による各路線間の複雑な相互乗り入れ運転は不可能で、このことがいわゆるコアなマニアには絶対に受け入れ難い、低レベルなレイアウトという姿を晒す結果となっています。

これならむしろ、一般の人には一切運転関与させないで、複雑な相互乗り入れ運転、分割・併合運転、入替作業、機関車付け替え等をプロの技で見せた方が、面白いに決まってます。


次は、今後恐らく徐々に改善されるものと思われますが、各路線の間に広大に広がる宅地、農地が、「全くの手抜き工事のまま」になっていることです。前述した神社・仏閣の気合の入れようから比べると、児戯にも等しい、否、児戯でももう少しマシな工作が出来るのではないか、というレベルの訳のわからん住宅が乱立しているのです。

この宅地の中にもある程度は気合を入れて作られたビル群などもあって、このビルの1つは時間が来ると自動的に火災が発生して、同時に消防車がやってくるような仕掛け(ギミック)があったり、上に掲載した画像のなかの、自動車事故のシーンでは、負傷者を人口呼吸している同じくギミックがあったりと、まあそれなりには「ほう!」と思わせるものもないではないのですが、やはり、「基本コンセプトヘの忠実な再現意識の無さ」がこの一見「立派」なレイアウトを台無しにしてしまっている、と言えば言い過ぎでしょうか・・・

以って、他山の石とすべし。