キハ20系 初期型改造のための部品調達

キハ20、キハ25の初期型を出来るだけ正確に再現するためには、普段ではちょっと手に入りにくい部品が必要になってきます。

その代表格が、正式な名前は知りませんが、模型では「旧型気動車用ベンチレーターB]と呼ばれるもので、気動車の師匠の話によると、

≪キハ10系がデビューした当初に装着された「片側ベンチレーター」(これも正式名称は失念)が、先頭部分だけは運転士への換気のために前開きで装着されていることで、後方の車掌にとってはこれが逆にアダとなって車掌室に風が入ってこない、とのクレーム?がついたらしく、キハ10系の後期仕様では両端部だけ双方向タイプに変更されたことにより、キハ20系の初期型でもこのタイプのものが装着されている≫

というのです。 

この双方向タイプのベンチレーターは、さらにその後のキハ20系に装着されたタイプとは全く異なった形状をしており、TOMIXやKATOのキハ10系、20系から拝借するわけにもいきません。

また面白いことに、両運転台のキハ20のみならず、片運転台のキハ25にもこのベンチレーターが「両端2個」付いているというのです。

で、調べた限りでこの部品をモデル化しているのは、やはり東京堂しかありません。「田舎の京都」では一生待っても手に入らないかも知れません(爆

そんなわけで、日中36度の猛暑の中を大阪まで買い出しに出掛けましたよ〜、この四角の謎の物体を求めて・・・

で、無事に見つけました!!

写真では分かりづらいですが、真四角のホワイトメタル製のがその御本尊であります。ちなみに、その隣は半ガラ一体の排気管、その手前は手すり類一色、インレタ類です。


さて、ここまで訳のわからんことをぐだぐだと書いてきた理由は、

「どうして大手鉄道模型メーカーは、初期型=オリジナル車、を真っ先にモデル化しないのだろう」

ということなのです。

初期型をモデル化した例ももちろんあるにはあるのでしょうが、ワタシの個人的な感覚では、大手メーカーはむしろ「ありとあらゆる改造に次ぐ改造が施されてしまった晩年の、初期設計とは遠くかけ離れた特定車両の発掘とモデル化に血道を上げている」としか思えないのであります。

そういう分野の部品開発は、それこそマンションメーカーや個人のプロモデラーに任せて、大手メーカーこそは、本来の王道を行ってほしいと思うのはワタシだけなのでしょうか?

鉄道車両に限らず、自動車や航空機等にも、初期型というものには必ず、設計開発者の魂とか思い入れとかが凝縮されているはずで、よって初期型、一次型、オリジナル型、マーク1(呼び名はいろいろありましょうが)は古今東西、好事家垂涎の的として愛され、珍重されてきました。

このことが、こと我が国の昨今の鉄道模型業界に限っては、本末転倒しているんじゃないの?と(ワタシには)思えてならないのです。

本件、いろいろご意見お聞かせ下さい。