やっと出来た給炭台とガントリークレーン

京都機関車給炭水所の名物、給炭台とガントリークレーンがようやく完成しました。

当初、まる1日あれば出来るかな、と甘く考えていたのですが、初日の部品確認の段階で欠品と過剰を発見。幸先の悪いスタートとなりました。次に、添付されている組立説明書を何度読んでも理解できないところが多数発生。やむなく、メーカーである千葉県松戸市の「モデルワークス」まで電話確認したところ、何と添付の説明書は、やはり同社で発売しているHOのものであるとのこと! それ、一言くらい書いといてや〜って感じ。

以前、ブログにこの製品を電動化(トロッコの水平移動とクレーンの上下動)するうんぬんと書いてしまいましたが、これもHO向けの記述だったとのことで、逆に、「Nのこのスペースにモーターが入る訳ないでしょ?」って言われてしまいますた・・・

ただ、ここの店主は生粋の模型屋の親爺っぽくて、電話での対応が面白く、まあしゃーないなというところ。

で、この製品のレビューなど少し書いてみます。(レビュー出来る腕前でないことは棚に上げまくりでw)

まず、Nゲージ用の同類の製品が他社から全く発売されてない、ということもあり、国鉄蒸機全盛時代の中規模以上の機関区を計画されている向きには、絶好のストラクチャーだと思います。

ペーパーキットであるということのデメリットはほとんど無い、と言い切っても良いでしょう。部品段階ではやわやわとして実に頼りない感じなのですが、組み上げてみると驚くほどの強度が出ていて、多少の衝撃(限度はありますが)程度なら全く問題ありません。

但し、前述したように、組立説明書がHOバージョン用に書かれているため、これまた添付のカラー写真(8枚)とにらめっこしながら現物合わせを繰り返し、確信が持てたところで初めてボンドをチョン付けするしかないと思います。

「たぶんこうだろう」と焦ってボンド付けしてしまうと、今度はペーパーキットであることの裏目が出て、外すに外せなくなってしまいます。ワタシも何箇所かでこれをやってしまいましたが、このリカバリーとしては、接着箇所が乾いて強度が出たところで再度、カッターナイフで接着箇所付近を鋭利に切り取ってやることです。これを焦って、あわててひきはがすと、付近のチャンネル部がぐにゃりと曲がって、もうこうなると決して元には戻せません。

こういう試行錯誤を繰り返してしまったため、部品待ち時間も含めて、約3週間!も掛かってしまいました。

部品同士の合い精度も、昨今の他社製の出来具合と比較すると、多少の疑問を感じます。何箇所かでカッターナイフを入れて「再加工」する場面がありました。

塗装については、対象が真っ黒の構造物であることもあって、車両に対するそれほど気を使うことはありません。ワタシも時間の掛かるエアブラシは使わず、市販の缶スプレー(半艶)で一気塗りしました。ただ、チャンネル部に対しては、ある程度時間を掛けながら四方八方からスプレーしてやらないと、どこかしら未塗装箇所が残ってしまいます。

最後に価格面ですが、定価13,800円。これしかないという状況では、まあ製品化されているだけ有難いと思うのではありますが、出来の良い「さんけい」のキット等と比較して、客観的には相当な割高製品である、と言わざるを得ないかも知れません。