ナハネ10、ナハネ11 製作覚書

相変わらず「エラー車両ばかり量産」しておりますwが、これまでの反省と、今後もしこの時代のナハネ10、ナハネ11を作られるかもしれない「ビギナーの方」のために、すこしまとめてみましたw

「ベテランの方」はご笑覧下さいませ。

まず、オリジナル当時のナハネ10、ナハネ11をNゲージで再現するための、現時点で比較的楽に入手し得ると思われる方法は、

1.キングスホビーの完成車(またはキット)を購入する。

これに尽きます(爆

ただしこの選択は、客車1両に「ポン」と2マン円近くを払える方に限られ、数多くの編成に対応するにはヒジョウに厳しいものがあります。ワタシのこの虎の子の1両も、実はヤフオクでうまく入手したナハネフ10を小改造したものであります。

キットを組む場合なら、ナハネ10、ナハネ11ともに台車込みで7セン円ちょいでOKですが、ナハネ10 90〜に関しては完成品しかないようです。金属キットというハードルはありますが、半田付けしないで組むことも一応は可能(事故等の衝撃の際、不安あり)です。

2.グリーンマックスのナハネ10を組む。

投資対効果の観点からは最高の選択と思われます。
が、ワタシの場合は「窓サッシ塗りがダ〜イキライ」なため、現時点ではこいつに頼ることを休止しています。
また、グリーンマックス1本槍では、ナハネ11への対応が出来ません。

3.KATOのオハネ12、オハネフ12からそれぞれ、ナハネ11、ナハネ10に改造する。

前にも書きましたが、ぢつはワタシ、実車の「オハネフ12はオハネ12から緩急車改造した車種」というと〜んでもない勘違いをしておりまして(汗×max)、さらに、KATOからオハネフ12が発売されていた事も知りませんでした。


KATO オハネ12−36(大ミハ)

KATO オハネフ12−2100(大ミハ)

オハネ12は模型店を探せばまだ見つかる可能性がありますが、オハネフ12はちょっと厳しいかも。ワタシも急遽、ヤフオクで捕獲した次第ですが、市場ではまだ「コレクターズ・アイテム」化してないようで、比較的楽に入手できます。

この両車からの改造には、まず、屋根の大改造という楽しい作業が待ち受けていますw

内容は、1.屋根のクーラーユニット(AU14)の撤去 2.(屋根の再研磨を考慮すると)他のガラベンの総撤去 3.撤去後の徹底的な再研磨 4.キングス、タヴァサ等の扇風機カバーと、KATO、GM等のガラベン取り付け 5.再塗装

書き忘れましたが、パーツ撤去の前に、屋根裏側から瞬着等をどぼどぼと流し込んで、大穴が明いてしまうのを防ぐ必要があります。

以前はパーツ撤去の際、カッターナイフで我慢強く削り落していたのですが、「カッターナイフの背を押す左親指の腹の痛さ」に耐えかねて、今はコレ、です。


「ハッコー・スチロールカッター」(白光)
本来は読んで字のごとく、発砲スチロールを自在にカットするための道具ですが、やけくそで使ってみたところ、こいつが意外とイケてるんですわ。

ちょっとコツがあって、単に切開方向に熱線を押し当てているだけではダメで、例えばバイオリンを弾くように熱線をスライドさせながら切開方向に押し当てていく必要があります。熱線の熱容量が低いため、一か所の熱線部分では、切削する部分のプラに熱を奪われてしまうためです。

9個のAU14を一気に削り取ることも出来ますが、折角溶けたプラがそのまま冷えて再固着してしまうため、1個ずつ削り落した方がよいみたいです。相方がいれば、溶けたAU14を上方向に引っ張りはがしてもらえるかもしれません。

あと、熱線は結構切れやすいので、スペア熱線の確保と、あんまり強い力で引っ張らないことに注意します。


GOOT HOT−30R(太洋電機産業)
これも試してみました(本来的にはこいつの方が目的に合った道具かも)が、逆に熱パワーがあり過ぎて、屋根のフラット部まで溶かしてしまう恐れがあり、Nゲージ車両向きではないと思います。

大まかにAU14とガラベンを削り落して、あとは「磨いて万年」でひたすら磨きます。この商品は以前紹介済み。

扇風機カバー(ファンデリア)と半ガラ、ガラベンの取り付けは、この車両の最大の見せ場のひとつですので、きちんとしたセンター出しと、事前にポンチでガイド穴を明けてからピンバイス(φ0.8)を打ち、「一直線に並ぶ」ことに全神経を注ぎます(大袈裟〜

キングスのファンデリアはプラ製、タヴァサのは金属の切削部品で、いずれにも一長一短があるように思います。前者は成形品質がいまいちのため、ゲート跡がどうしても残る(半ガラ側に揃えて誤魔化します)、後者は部品がシャープすぎて、半ガラとの見た目バランスが悪くなる、塗装密着強度を上げるため、プライマー処理する必要あり。それでも剥げる。

さて、屋根の次は「便所窓」(2個)の下方向への拡大です。ワタシは目下のところ、銀河パーツの便所窓(現品は洗面所窓と書いてありますが)を使っていますが、正直もう少し上下方向の寸法が欲しいところで、他の方法も模索中です。この便所窓は同社の「乗客扉」(N126〜N134)のいずれにも2個含まれていますが、製造中止になったとの話もあります。

便所窓の開削での問題は、モデルの元の窓形状が、四角というよりも「楕円形」になってしまっているため、「窓の縦方向の直線部が出しにくい」ことで、ワタシの場合、どうしても「食パンの断面形状」になってしまいます。お知恵下さいw

奥に引っ込み過ぎた窓サッシも気になるところですね。

(追記:下のコメントにもありますように、本件、例によってワタシの大勘違いにより、「部品製作者が意図した使用方法と全く違う使い方をしたこと」によって派生したものであります。近く、「正しい使用法」による製作記を掲載します。)

次に、今回ワタシが大ちょんぼした「洗面所窓」です。

「昭和39年の近代化改造の際、ナハネ10の1〜90に対して洗面所窓が更新され、この時に天地幅が短くなった」とのことで、ナハネ10 90〜100以降および、ナハネ11全車に関しては「最初から天地幅が狭い」ため、KATOの洗面所窓はなにも改造の必要がありません。

という訳で、ナハネ10 1〜90の場合のみ、

こういう改造が必要になります。(当然、画像はナハネ11のものです爆爆)

次に、オハネ12→ナハネ11改造の場合、通路側右端窓をその左側の窓にならって大窓化します。この部分は少し前に書きましたので省略します。

あと、ナハネ10の場合は乗客扉をイエロートレイン製等の「折戸」に変更します。

次に、床下ですが、KATOの両モデルともに「5061」と打刻された部品(正式名称判りません)がモールドされています。ワタシの場合は、こいつも例のスチロールカッターで切除後、

プラ板を当てて誤魔化しておりますw

次に、室内ですが、オハネフ12→ナハネ10改造の場合は、寝台数を増やしてやる必要があります。(当然、まだやってません)

次に、塗色ですが、ナハネ10、ナハネ11ともに、オリジナル状態にまで戻すなら「ぶどう色1号」ということになりますが、一方で「ナハネ10等はデビュー当初からぶどう色2号で塗られて出場した」との記述や、それらしい色のカラー写真があったりしますが、よく解りませんので、無難には「ぶどう色2号+新標記」というところでしょうか。

インレタについては、ワタシの場合は安いのと品質面両方で、グリーンマックスの「6312客車・寝台・グリーン車」を使っています。所属標記はレボ、キングス。その他はくろま屋製。

4.マイクロエースの場合

たまにヤフオクとかで、マイクロのセットばらし品「ナハネフ10」(彗星セット)が出ますが、こいつからナハネ10への改造は非常に楽なためか、競争率が高いような気が・・・

この場合の改造は、最低限の場合、尾灯(両端)の撤去、穴埋めと乗客扉の変更だけで済みます。ワタシの場合は、マイクロの「でか字インレタ」がやなので、結局は「オールペン」(古!)、再インレタとなります。

また、例の床下のクーラー関係の部品(マイクロの場合は、WLの打刻あり)の撤去もします。

あと、

ナハネ11−62(大ミハ)→青15号なのに旧標記!でも屋根はそのまま使える♪

オハネフ12−507(札サツ)→札サウにしか読めない!でも便所窓の改造は要らない♪

ナハネフ10−29(東シナ)→ちょっと古すぎ〜 でも屋根はそのまま使える♪

等々の過去製品が相当あり、AU14撤去や便所窓の改造が必要がないなど、いろいろなものがあります。これらの改造も、KATOの製品からの改造に準じて行えるものと思います。